基礎物理学

科目ナンバリング
1040221224

担当者
川添 良幸

 
非常勤
教員研究室
非常勤講師室
DP
2
配当年次
1年次・前期
授業形式
講義
授業時間
30時間
単位
必修 2単位


アクティブ・ラーニング

□協定等に基づく外部機関と連携した課題解決型授業 ☑ディスカッション・ディベート
 ☑グループワーク □プレゼンテーション □実習・フィールドワーク □該当なし

【授業内容】

「もののことわりを学ぶ」ことを意味する物理学の基盤的考え方を教授する。人間の認識の根源的理解から始め、視覚機能学専攻における専門科目での「光源→調整器具(眼鏡等)→受光器(目)→神経伝達系→脳内情報処理→理解・記憶」の流れを正しく理解するための基礎的知識と方法論を学ぶ。


【学習の到達目標】

実体と観測(認識)の違いを明確に出来るようになる。特に、視覚における「思い込み」から発生する誤解を払拭する。電磁波としての光及び人間の視覚系から見た光の両側面からの理解を深める。光学系の物理的仕組み・取り扱いに習熟し、人間の視覚系との類似点と相違点を明らかに出来る様になる。


【成績評価方法】

平常点(出席、レポート)50%及び定期試験50%により評価する。

【課題等のフィードバック方法】

毎週、予習・復習のための課題を与え、回収・評価する。この過程で受講者のレベルを理解し、その後の講義内容にフィードバックする。


【履修上の注意・予習・復習について】

漫然と分かった気になっても、職業人としては何の意味もなさない。「視覚機能学」を学問として身に着けるための方策を学ぶためには、自ら手を動かし、頭を働かせる必要がある。実習科目ではないが、単なる講義の域を超え、学生参加型ワークショップ形式を重視する。


【受講して得られる効果・メリット、その他】

基礎物理学の知識は専門科目履修時の重要な基盤となる。卒業後、医療関係従事者として、生体の物理的側面からの理解が重要な局面に正しく対応出来る様になる。特に、最近の臨床においては視覚評価のエビデンスが求められ、本科目受講による定量的理解が効果的である。
原子物理学を専攻とし、ナノ学会、NPO科学協力学祭センターなどを立ち上げている研究者が、「もののことわりを学ぶ」ことを意味する物理学の基盤的考え方を教授する。

授業計画

担当教員学習内容学習課題・必要な学習時間/予習・学習時間時間(分)
1川添 良幸物理学とは「もののことわり」を学ぶ学問。講義全体の構成と概要説明。 物理学と他の学問体系との違い。物理学の歴史。現在の研究分野及び将来像。240
2川添 良幸実体と認識は異なる。常識の危険性。人間の脳による処理。月は地球の衛星ではない。三角タイヤ自動車。錯視。常識は生きる上に重要であるが正しいとは限らない。物事の正しい理解により、さらに先に進める。240
3川添 良幸計測の誤差。測定限界。誤差の伝播。盲点。定規の精度。最高精度でも10桁。情報処理では元の精度より良くならない。長年使われたキログラム原器が今年から原子レベルに置き換わる。それでも無限に精度が高い訳ではない。240
4川添 良幸人間の認識能力。五感の限界。情報量はほぼ視覚から。人間が見る・聞くしている場合の時間・空間分解能の低さ。脳内処理の遅さ。生体における化学反応の限界。240
5川添 良幸光とは。色とは。虹は何色。明度、彩度。目の構造と脳での認識。分類学で考えてはいけない。何故7色か?色消え。環境・学習によって認識が決まる。共通認識は社会の基盤であるが、より広い世界では通じないこともある。240
6川添 良幸光の反射と屈折。分散。メタマテリアル。情報伝達は光速が最高速度。プリズム。負の屈折率も可能。光は人間の認識の最大のツールであり、その性質を理解することは、人間の理解を深める。240
7川添 良幸光学系としての目の役割。色収差。情報の取捨選択方策。完全な情報収集が出来ないこと。理解するとは?人間の脳は限られた範囲で得られる情報を再構築し、さらに経験や勘を加えて認識する。240
8川添 良幸視細胞から脳への情報伝達。電気伝導。神経細胞の役割。電位と電位差。化学反応系としての生体。人間は思ったよりも機械的・化学的は仕組みで生きている。240
9川添 良幸近視、遠視、乱視。眼鏡による補正。加齢による目の変化。目の不具合と補正法。眼鏡とコンタクトレンズ。視覚の補助具としてのメガネは何をしているのか?240
10川添 良幸レンズが作る像。凸レンズと凹レンズ。基礎的レンズの概念。薄い極限での特性。目の仕組みの理解とそれに加えてより良い像を得る様に補正するレンズ。240
11川添 良幸肉厚レンズの取り扱い。屈折球面。現実のレンズに対する知識。各種補正による理解。実際のメガネのレンズは実は極めて高度な性能を活用している。水晶体ではなく角膜が目のレンズの重要部分なこと。240
12川添 良幸光の回折、干渉、偏光現象。光の波動性。波動性による各種現象の理解。分光とその応用。光の性質を正しく理解するための基礎的知識を得る。240
13川添 良幸原子・分子の発光。不連続スペクトル。光の粒子性。原子・分子の励起状態と発光。太陽光が完全には連続ではないこと。光は原子・分子の世界と密接に関係している量子現象であること。240
14川添 良幸レーザー光の歴史、特徴と応用。一般の光との違い。強度。眼球の補正手術応用。急激に進展する新医療技術に対応していく必要性。今後の進展。240
15川添 良幸まとめと追加の説明。物理の基礎的理解の再確認。定性的理解・分類学から定量的理解へ。240
教科書
なし。毎回、プリントを配布する。
参考書
講義内で提示する。
備考
高校までの物理の授業履修は必要としない。